ふざけるとまあ死ぬんちゃいますの

※ずっとネタバレやから。


ジェーン・ドウの解剖
予備知識なく観たので、解剖ミステリみたいなのをイメージしていたら、どっこいホラーでした。
終始不穏な雰囲気で、急遽運ばれてきたジェーン・ドウという名の謎の多い遺体の検死に、検死官の親子が巻き込まれる話。

序盤に息子のガールフレンドがデートの約束があったんか知らんけど、彼の職場である遺体安置所に突然現れて彼氏を驚かせてきゃっきゃしてるシーンでまずイラッとした。「お前、そういうんが命取りやからな!その悪ノリもクソおもんないからな!」さらに、怖いもの見たさに遺体を見せてほしいと言う女。戸惑う彼、父親が現れ、見せてやれと言う。一瞬うっとなるも、ビビってませんアピール。「は?遊び感覚でいたずらに遺体見たがるんもおかしいし彼も何でこんな女とおんねん。縁切れや。」と胸の裡で毒づく。
検死官の父子は、どちらもそれなりにちゃんとしてる。洋画だとこういうのは大抵息子の方が若さゆえのうぇーいなノリで事態を悪化させる行動に出るのがベタだけど、これは父子共に冷静で下手な行動に出ないのがよかった。

ジェーン・ドウの解剖序盤はまだミステリだと思ってて、外傷はないのに内臓に切傷があったり、どうしてそうなったのか考えながら観てたんだけど、突然ラジオから怪しい歌が流れ始めたり、嵐が来て外に出られないというニュースが流れたりと、ホラー展開が漂ってくる。
ちなみに遺体安置所も解剖室も地下にあって、エレベーターと階段が一つずつあるっぽい。まあそこはお約束で、エレベーターは止まって階段から外への出口も嵐で木が倒れて塞がれるんだけど。

で、ジェーン・ドウが何故どうしてあんな状態だったのか、論理的解決はない。オカルトで大体片付けられてしまう。蘇る遺体もちょっとどうなのそれって感じがした。ただ遺体が蘇ったせいであのガールフレンドが間違って殺されたので、そこは「それ見たことか。」と思いましたね。